「男子の貞操」坂爪真吾氏

公開日: 更新日:

「問題は<セックスに至るまでの出会いがない>ことではなく、そもそも今の若者に<セックスをする動機づけがない>ことですね。生身の女性とセックスしたい、という動機や情熱が湧き上がらず、コストやリスクを負ってまでセックスしたい相手もいないため、行動できない、あるいはしていない。これが事実です。性的欲求不満もなければ、現状に対する満足度も高い『幸せな童貞』も、実は少なくありません」

 これだけ性の情報が氾濫し、セックスの機会もあふれている。昔より恵まれた時代のはずでは?

「意欲がないのに<しなければいけない>焦燥感や、<しないと男としてダメな気がする>劣等感ばかりに駆り立てられるのは決して恵まれた時代とはいえません。今、氾濫している情報の多くはいわば『タブー破り型』で、処女や女子高生、人妻という記号であおられるもの。禁じられているものを破る快楽は、相手の人格や感情と向き合わないため、長続きしません。本来なら『積み重ね型』で関係性や絆を深めていくのが快楽のあるべき姿です。アイドルやアニメキャラ、果ては風俗嬢にまで処女性を求めるのは、タブー破り型の快楽に毒された結果なんです」

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    世良公則氏やラサール石井氏らが“古希目前”で参院選出馬のナゼ…カネと名誉よりも大きな「ある理由」

  2. 2

    国分太一が社長「TOKIO-BA」に和牛巨額詐欺事件の跡地疑惑…東京ドーム2個分で廃墟化危機

  3. 3

    浜田省吾が吉田拓郎のバックバンド時代にやらかしたシンバル転倒事件

  4. 4

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  5. 5

    「いま本当にすごい子役」2位 小林麻央×市川団十郎白猿の愛娘・堀越麗禾“本格女優”のポテンシャル

  1. 6

    幼稚舎ではなく中等部から慶応に入った芦田愛菜の賢すぎる選択…「マルモ」で多忙だった小学生時代

  2. 7

    「徹子の部屋」「オールナイトニッポン」に出演…三笠宮家の彬子女王が皇室史を変えたワケ

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    新横綱・大の里の筆頭対抗馬は“あの力士”…過去戦績は6勝2敗、幕内の土俵で唯一勝ち越し

  5. 10

    フジテレビ系「不思議体験ファイル」で7月5日大災難説“あおり過ぎ”で視聴者から苦情殺到