「男子の貞操」坂爪真吾氏

公開日: 更新日:

「問題は<セックスに至るまでの出会いがない>ことではなく、そもそも今の若者に<セックスをする動機づけがない>ことですね。生身の女性とセックスしたい、という動機や情熱が湧き上がらず、コストやリスクを負ってまでセックスしたい相手もいないため、行動できない、あるいはしていない。これが事実です。性的欲求不満もなければ、現状に対する満足度も高い『幸せな童貞』も、実は少なくありません」

 これだけ性の情報が氾濫し、セックスの機会もあふれている。昔より恵まれた時代のはずでは?

「意欲がないのに<しなければいけない>焦燥感や、<しないと男としてダメな気がする>劣等感ばかりに駆り立てられるのは決して恵まれた時代とはいえません。今、氾濫している情報の多くはいわば『タブー破り型』で、処女や女子高生、人妻という記号であおられるもの。禁じられているものを破る快楽は、相手の人格や感情と向き合わないため、長続きしません。本来なら『積み重ね型』で関係性や絆を深めていくのが快楽のあるべき姿です。アイドルやアニメキャラ、果ては風俗嬢にまで処女性を求めるのは、タブー破り型の快楽に毒された結果なんです」

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ