「神様が降りてくる」白川道著

公開日: 更新日:

 作家の榊に見知らぬ女から、会って聞きたいことがあるという手紙が届いた。その女、大城里奈は、20年前に榊が服役していた刑務所で一緒だった米軍人フィルの娘だった。

 里奈は死んだと聞かされていた父が生きていることを、4年前に知った。母は死ぬ前に父からの手紙を見せたが、それに暗号のように榊の名前が隠されていたという。父がどんな人だったか知りたいと言う里奈に、榊は考えさせてくれと言った。実は榊は出所の際、里奈の母親に、「安田に会って『フィルの歌が聴きたい』と言え」と伝言を頼まれたのだが、その約束を果たさなかった。米軍支配下の沖縄で起きた事件の真相を探るハードボイルド小説。(新潮社 2100円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る

  2. 2

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  3. 3

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  4. 4

    高市政権大ピンチ! 林芳正総務相の「政治とカネ」疑惑が拡大…ナゾの「ポスター維持管理費」が新たな火種に

  5. 5

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  1. 6

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 7

    沢口靖子vs天海祐希「アラ還女優」対決…米倉涼子“失脚”でテレ朝が選ぶのは? 

  3. 8

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  4. 9

    【独自】自維連立のキーマン 遠藤敬首相補佐官に企業からの違法な寄付疑惑浮上

  5. 10

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち