「許せないという病」片田珠美著

公開日: 更新日:

 自分をないがしろにした恋人や、自分の兄弟をえこひいきしていた親に対してなど、長い間“許せない”という感情に苦しめられている人に、精神科医である著者が克服法を伝授する。
“許せない”を引きずる人は「喪の作業」ができないケースが多いという。これはフロイトが提唱した概念で、愛する者やその象徴物を失う「対象喪失」を克服すること。“許せない”人は、その過程でフリーズしてしまうのだ。喪の作業には、否認・怒り・取引・抑うつ・受容という過程があり、自分がどこまで克服しているかを見極めることも“許せない”から抜け出すカギとなる。

“許さなければ……”と躍起になるのも、自分への悪感情を増幅させる。思い込みを捨て、自分の心と向き合うことが大切だ。(扶桑社 760円+税)



最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  2. 2

    長嶋一茂は“バカ息子落書き騒動”を自虐ネタに解禁も…江角マキコはいま何を? 第一線復帰は?

  3. 3

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  4. 4

    "お騒がせ元女優"江角マキコさんが長女とTikTokに登場 20歳のタイミングは芸能界デビューの布石か

  5. 5

    【独自】江角マキコが名門校との"ドロ沼訴訟"に勝訴していた!「『江角は悪』の印象操作を感じた」と本人激白

  1. 6

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  2. 7

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  3. 8

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 9

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  5. 10

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール