「『理』と『情』の狭間」磯山友幸著

公開日: 更新日:

 父と娘の戦いで話題になった大塚家具。これは実は、どこの家族経営の企業でも起こる話なのだ。

 初めは〈家業〉でも、株式を上場したら社会の〈公器〉になる。創業者となるのはカリスマをもった人物が多いが、後継者となる2代目はカリスマをもっていない。だからこそ、大塚久美子氏は大塚家具をオーナー経営型から徐々に変えていこうとしたのだ。

 オーナー家が会社から安定した利益を得ようとするなら、ヨーロッパのファミリー企業にならって有能な経営責任者を外から招いて会社の業績を上げたほうがいいと著者は提唱する。大塚家具の骨肉の争いから読み取るべきことを教えてくれる本。(日経BP社 1500円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    嵐ラストで「500億円ボロ儲け」でも“びた一文払われない”性被害者も…藤島ジュリー景子氏に問われる責任問題

  2. 2

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  3. 3

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  4. 4

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  5. 5

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  1. 6

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  2. 7

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール

  3. 8

    織田裕二「踊る大捜査線」復活までのドタバタ劇…ようやく製作発表も、公開が2年後になったワケ

  4. 9

    「嵐」が2019年以来の大トリか…放送開始100年「NHK紅白歌合戦」めぐる“ライバルグループ”の名前

  5. 10

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞