「とんでもなくおもしろい仕事に役立つ数学」西成活裕著

公開日: 更新日:

 仕事に生かせる数学的思考法を伝授する講義集。

 厳密には数学だけでは実社会への応用は難しいが、数学と物理が融合した「数理科学」なら現実社会の問題をいきなり解決することも可能。例えば、タービンのコンプレッサー内で気体が流れるメカニズムを解きたいとか、機械部品に開けるねじ穴の位置を安定性や強度を保ったまま変えるにはどうすればよいか。

 日々、現場で持ち上がるこうした問題を数理科学を使って解くときに一番の要になるのが「モデル化」だという。文系にも分かるように、モノづくりの現場で使える幾何の「曲率」や、商品開発が面白いようにできるという解析の「テイラー展開」など、数学の底力を教えてくれる。(KADOKAWA 800円+税)


【連載】文庫あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾