「台所のラジオ」吉田篤弘著

公開日: 更新日:

 書店でアルバイトしている夏美がよく行く丸山レストラン名物の紙カツは、店主・丸山の幼馴染みの梶原の工場で作っている昔風の黒ソースとの組み合わせがバツグンだった。ところが、2人が喧嘩をして、他社のソースに替えられてしまった。

 喧嘩の原因は夏美の彼氏の相良くん。相良くんは夏美の元同級生で、〈悲しみをしまう箱〉を作っているのだが、早いところ別れたほうがいいと丸山が言うのに対して、梶原が好きなように生きているやつの方がいいと言ったことから口論になったのだ。ところがある日、丸山レストランに相良くんがやってきた。(「紙カツと黒ソース」)

 ほのぼのとした味わいの12の物語。(角川春樹事務所 1600円+税)


【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし