「秋霜」葉室麟著

公開日: 更新日:

 豊後・羽根藩の欅屋敷では、楓という女が身寄りのない子どもたちを育てていた。楓の元夫・多聞隼人は3年前、家老として領内の百姓一揆を鎮めたが、非情な藩主・三浦兼清はこれを独断専行の振る舞いとして隼人を上意討ちにした。だが、隼人は死後、「世直し様」として領民に慕われるようになる。

 そんな中、欅屋敷を元藩士の息子と名乗る草薙小平太が訪れた。小平太は実は隼人に斬られた白木立斎の息子で、家老・児島兵衛の密命を帯びてこの屋敷に入り込んだのだ。同じ頃、兼清の悪行を調べるために幕府の巡見使も羽根に向かっていた。

「蜩ノ記」に続く羽根藩シリーズ第2弾。(祥伝社 1600円+税)

【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも