「星々たち」桜木紫乃著

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 19歳で夜の世界に入った咲子は、北海道内を転々として釧路に流れ着いた。咲子が働くスナックに3カ月ほど前から通ってくるヤマさんが気になる。彼には咲子が今まで付き合ってきた男たちに感じたことがない優しさがあった。

 そんな中、実家に預けている中1の娘・千春が釧路に遊びに来た。咲子は2年ぶりに会う千春の乳房がいつの間にか大きくなっていることに戸惑う。咲子をデートに誘ったヤマさんは、妹だと紹介された千春を動物園に連れて行ってくれる。その夜、咲子はヤマさんが長逗留するホテルで抱かれる。ヤマさんの背中には「観音様」がいた。(「ひとりワルツ」)

 咲子と千春、千春の娘・やや子の人生と、彼女たちに関わる人々のドラマを描く連作短編集。(実業之日本社 593円+税)


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