著者のコラム一覧
石原壮一郎

1963年、三重県生まれ。著書「大人養成講座」「大人力検定」などで、日本の大人シーンを牽引している。最新刊「大人の言葉の選び方」も好評!

29の悩み相談に諭吉がピシッと回答

公開日: 更新日:

「諭吉に訊け!」奥野宣之著(光文社 1300円+税)

 福沢諭吉の顔は、日本でもっとも愛され、求められています。まあそれは「1万円札の人」としてですけど、もちろん偉大な人物であることは間違いありません。

 そんな諭吉が、現代を生きる我々の悩みにビシッと答えてくれました。いや、霊界通信的な怪しい話ではありません。彼の思想に心酔し、過去に「現代語訳・学問のすすめ」も書いたライターの奥野宣之が、諭吉と読者の「橋渡し役」になってくれています。

 奥野によると「学問のすすめ」は、「勉強しなさい」だけではなく、個人の生き方についてもたっぷり語っている本だとか。しかも、諭吉の言葉はユーモアにあふれ、勇気が湧いてくる名文句が詰まっています。

 本書は、29の悩みを「働き方」「心と体」「人間関係」「生き方」の4つの章に分類。「生き方」の章にある「人生に成功する秘訣はあるの?」という悩みに対しては、まず最初に諭吉のこんな言葉が紹介されています。

「平生知徳事業の帳合を精密にして、勤めて損亡を引請けざるように心掛けざるべからず」

 人生とは「知恵や徳を身につける」という「事業」であり、その帳簿をきっちりつけなさいと言っています。それを受けて奥野は、身近な例に結び付けつつ、諭吉の真意を考察。結局、人生には成功も失敗もなく、しぶとく機嫌よく生きることが大切という話ではないかと言っています。

 ほかにも「自分より能力が低い人のほうが職場で評価されている。会社は人を見る目がない」「今の世の中バカばっかりで困る!」など、誰もが抱きがちな悩みがズラリ。諭吉が力強い愛の鉄槌を下し、奥野が絶妙のバランス感覚を発揮しながら、分かりやすくフォローして、愛の鉄槌の効果を増幅してくれます。

 いまいちシャキッとしない毎日を過ごしているあなたは、諭吉にガツンとやられて、スッキリ目を覚ましましょう。

【連載】イカした中年を養成する大人の必読本

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「左膝の半月板が割れ…」横綱・豊昇龍にまさかのアクシデントで稽古中止

  2. 2

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  3. 3

    「ラブホ密会」問題も何のその!小川晶前市長の超“人たらし”戦略 12日投開票の前橋市長選情勢

  4. 4

    アストロズ今井達也の西武への譲渡金ついに判明! NPB広報室から驚きの回答が

  5. 5

    菊池風磨のカウコン演出に不満噴出 SNS解禁でSTARTO社の課題はタレントのメンタルケアに

  1. 6

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 7

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  3. 8

    ロッテ前監督・吉井理人氏が大谷翔平を語る「アレを直せば、もっと良く、170kmくらい投げられる」

  4. 9

    松山千春がNHK紅白を「エコひいき」とバッサリ!歌手の“持ち時間”に求めた「平等」の正当性を考える

  5. 10

    オリックスへのトレードは中日が年俸の半分を肩代わりしてくれて実現した