「我慢ならない女」桂望実著

公開日: 更新日:

 昭和55年、18歳の明子は叔母のひろ江が作家デビューしたと知り、会いに行く。10年ぶりの再会だったが、ひろ江は作家志望だという明子の小説を酷評。歯に衣着せぬひろ江の言葉に打ちのめされた明子だが、叔母の話は正論だけに反論できない。やがて明子は、信用金庫で働くかたわら、原稿の清書などひろ江の手伝いをするようになった。執筆中に奥歯をかみ砕くほど命がけで作品に取り組むひろ江は、編集者にも同じ真剣さを求める厄介な人だった。明子はひろ江が見放されないよう、編集者に頭を下げ続けるが仕事の依頼は減る一方。デビューから6年後、ひろ江の作品のドラマ化の話が持ち上がる。

 厄介な女流作家と彼女に献身的に仕える姪の人生を描く長編小説。(光文社 600円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    いとうあさこだけでない「育ちの良さ」が隠せない50代女芸人…“実家が太い”“隠れ高学歴”の強者も

  2. 2

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  3. 3

    ドジャース大谷の3年連続本塁打王に超強力ライバル…ベテラン2人が「新規大型契約」狙い目の色変える

  4. 4

    松本潤はやっぱり“持っている男”だった! 主演の7月期TBS日曜劇場はヒットの条件が勢揃い、「どうする家康」の汚名返上へ

  5. 5

    いとうあさこ「過去の不倫」告白もダメージゼロ! 本物の“お嬢様”が持つ愛され要素

  1. 6

    阪神藤川采配の奇々怪々…「佐藤輝明を三塁に固定、ヘルナンデスを外野で使うのが普通やろ」

  2. 7

    【スクープ!】元横綱白鵬が相撲協会に「退職届」を突きつけていた! あまりの自己チューぶりに「洗脳説」まで浮上

  3. 8

    備蓄米で不当に儲けている? ネットにあふれる「コメ高騰は卸売業者が元凶」ウワサの真偽

  4. 9

    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終

  5. 10

    国民民主党ブームはジ・エンドか…玉木雄一郎代表「備蓄米は動物の餌」発言に批判殺到