2011年にミャンマーにやってきた編著者は、日本のメディアからA・S・スー・チーさんのインタビューを依頼された。不可能だと思ったが、彼女の誕生日の祝福という口実で会うことができた。
2年後、現大統領がメディアへの検閲を廃止することを知り、懐疑的な気分で[Yangon Press]紙発行の許可申請を提出したら、10日あまりで許可が下りた。それ以後、かなり辛辣な記事を書いてもクレームがついたことはなく、大統領は民主化に本気だと思った。選挙の大勢が判明すると政権移譲を口にしたのは、ミャンマーの歴史に刻まれるべき出来事だ。
激動の4年間を取材した月刊紙の記録。(人間の科学新社 1400円+税)