「『やさしさ』過剰社会」榎本博明著

公開日: 更新日:

「やさしさ」が人を評価する物差しとなり、表面的なやさしさが蔓延する現代。心理学者が社会にあふれる「やさしさ」を分析した生き方指南書。

 親子をはじめ、上司と部下、友人、恋人の関係などを例に「見せかけのやさしさ」や「やさしさの勘違い」が横行する心理的背景を解説。今の時代のやさしさは「相手のためという視点の有無」は関係なく、とにかく「傷つけない」という一点に尽きると指摘する。そのやさしさは、相手に関心があるわけではなく、相手の目に映る自分の姿に関心があるだけだという。

 日本人特有のやさしさについて触れながら、本当のやさしさとは、相手のことを思いやる気持ちであることを説く。(PHP研究所 800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  2. 2

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  3. 3

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  4. 4

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  5. 5

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  1. 6

    大炎上中の維新「国保逃れ」を猪瀬直樹議員まさかの“絶賛” 政界関係者が激怒!

  2. 7

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  3. 8

    維新の「終わりの始まり」…自民批判できず党勢拡大も困難で薄れる存在意義 吉村&藤田の二頭政治いつまで?

  4. 9

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  5. 10

    SKY-HI「未成年アイドルを深夜に呼び出し」報道の波紋 “芸能界を健全に”の崇高理念が完全ブーメラン