「千住の夜討」喜安幸夫著

公開日: 更新日:

 天保8(1837)年文月、両国米沢町一丁目の木戸番人の杢之助は、瓦版でかつて暮らしていた四ツ谷左門町の質屋が盗賊に襲われたことを知る。小屋の前を通り掛かった飾り職人の庄三郎の手にも同じ瓦版があった。話しかけた杢之助は、庄三郎の挙動がおかしいことに気づく。裏店に住む顔なじみのお糸に探らせると、庄三郎の妻・お里の話から、数日前に叔父と名乗る男が訪ねてきてから様子がおかしいという。杢之助は、庄三郎の叔父と名乗る男が両国広小路で興行を始めた操り人形一座の座員だと突き止める。その一座こそ左門町の質屋を襲った盗賊だった。

 訳ありの木戸番人・杢之助が活躍する人気時代小説「大江戸木戸番始末」シリーズ第3弾。(光文社 560円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  2. 2

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  3. 3

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  4. 4

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  5. 5

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  1. 6

    大炎上中の維新「国保逃れ」を猪瀬直樹議員まさかの“絶賛” 政界関係者が激怒!

  2. 7

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  3. 8

    維新の「終わりの始まり」…自民批判できず党勢拡大も困難で薄れる存在意義 吉村&藤田の二頭政治いつまで?

  4. 9

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  5. 10

    SKY-HI「未成年アイドルを深夜に呼び出し」報道の波紋 “芸能界を健全に”の崇高理念が完全ブーメラン