「身近な人ががんになったときに役立つ知識76」内野三菜子著

公開日: 更新日:

 がんに関する情報は、今や新聞やテレビやネットなどにあふれている。しかし、だからこそ、いざそれが身近な問題になったとき、必要な情報を選別するのが難しくなっている。診断が下った途端、病院はどう選ぶか、治療法の選択、お金や保険の問題、仕事はどうするか、公的申請など、急いで判断しなければならないことは膨大に増える。さらに、日々進歩しているがん医療の状況を知り、がんに関する新しくできた法律にまで目を配るのは至難の業だ。

 本書は、がん当事者やその家族が活用したい情報を、がん治療の認定医がQ&A方式でまとめたもの。特に最近のがんを巡る有益情報を盛り込んでおり、たとえば2016年4月スタートの「患者申出療養」という制度についても解説している。これは、先進医療から外された治療を継続したい場合などに活用できるのが特徴で、保険負担で治療したい人への救済策になる可能性が高いのだとか。ぜひ最新情報をチェックしてみよう。(ダイヤモンド社 1500円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋