「二つの首相暗殺計画」西村京太郎著
看護師の明日香が転落死。恋人の大西も服毒死体で見つかる。状況から2人とも自殺と思われたが、十津川は部屋に残された明日香の遺書に不審を抱き、捜査を続ける。明日香が勤務していた病院には、首相の海路が入院中で、首相代行を務める後藤副総理が日参していた。
明日香が「仕事が怖くなった」と辞表を提出していたことが分かる。十津川は海路の病室の担当だった明日香が、海路と後藤の聞いてはいけない話を耳にしてしまって殺されたのではないかと疑う。調べが進む中、十津川は明日香の父親・勇夫の祖父で特高警察に勤めていた勇三が、戦時中に時の首相・東条英機の暗殺計画に加わっていたことを知る。
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