「手術数でわかる いい病院2017」

公開日: 更新日:

 週刊朝日の臨時増刊として発刊されたのが2003年。当時は、医療情報はあまり公にされておらず、手術数という客観的な指標をもとにしたランキングは、「本当にいい病院を選びたい」と思う読者の期待に大いに応えた。創刊15年目を迎えた今年は「特別号」と銘打って、538ページ、2センチ近い厚さの一冊に、役立つ情報がぎっしり詰まっている。

 特別企画は、「ランキングで見る15年の変遷」。ランキング1位の病院は、なぜその地位をキープできたのか、疾患ごとに、各病院トップの医師にインタビュー。

 大特集「高齢者の手術は余命を延ばしているのか?」も読み応えたっぷりだ。2人に1人ががんといわれる時代だが、一般的には手術がベストな場合でも、高齢者となると手術以外の治療の方が余命を延ばせるケースは珍しくない。実際、高齢者のがん手術には科学的根拠がなく、現場の医師の判断に委ねられているという。がんごとの高齢者の手術の是非を徹底取材している。

 独自調査でランキングを掲載している病院数は6618病院。もしもの時の一冊として、自宅のすぐ目につく場所に置いておきたい。(朝日新聞出版 722円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  2. 2

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  3. 3

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  4. 4

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  5. 5

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  1. 6

    大炎上中の維新「国保逃れ」を猪瀬直樹議員まさかの“絶賛” 政界関係者が激怒!

  2. 7

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  3. 8

    維新の「終わりの始まり」…自民批判できず党勢拡大も困難で薄れる存在意義 吉村&藤田の二頭政治いつまで?

  4. 9

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  5. 10

    SKY-HI「未成年アイドルを深夜に呼び出し」報道の波紋 “芸能界を健全に”の崇高理念が完全ブーメラン