「定年認知症にならない 脳が冴える新17の習慣」築山節著
「医者の世界には、以前から『定年認知症』という考え方があります」
こう話すのは、北品川クリニックの築山節所長。予約の取れない認知症外来の名医である。
人生の大半を仕事に費やしていたが、定年を境に生活パターンがガラリと変わる。仕事一筋で趣味がなく、近所づきあいにも乏しかった元サラリーマンは、することがない。何をしていいか分からず、時間を持て余すだろう。結果、脳への刺激が著しく減り、認知機能が衰え、認知症に突入していく。
定年認知症にならないようにするには、40代、50代から対策を講じるのが理想的。築山所長は数多くの脳疾患の患者を診る中で法則を見いだした。そのポイントをまとめた著書が5月2日に発売される。
「頭の働きを維持するために、いちばんの近道は、自分の脳の正しい取り扱いをマスターすること」(築山所長)
同書には、今すぐに始められることばかりが紹介されている。(集英社 1300円+税)