「大往生したけりゃ医療とかかわるな【介護編】」中村仁一著

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 ベストセラーになった前著から5年、77歳の著者が「健康寿命」を延ばすことに躍起になっている社会に再び警告を発す。

 近代医学は中途半端で治らないものは治らないが、「どんな状態であろうと助かればいい」「一分一秒でも長く生かせばいい」と考えていることが恐ろしいという著者。医師が唱える「科学的根拠」の正体、「死を先送りにするだけの医療」の実態に切り込み、穏やかな死を迎えるために老人は医療についてどう考え、どう付き合っていくかを問う。

 無用な終末医療や介護から「希望する死」を守るための「事前指示書」の書き方を具体的に教えてくれている。団塊の世代が全員75歳以上の後期高齢者になる2025年に向け、読んでおきたい一冊だ。(幻冬舎新書 840円+税)

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