「失敗と成功の日本史」加来耕三著
真珠湾攻撃で米国民の怒りに火をつけ、日本を無条件降伏に追い込んだ山本五十六は、当初開戦に反対したものの、最終的には「半年や1年は随分と暴れてご覧に入れるが……」と真珠湾攻撃を立案し、結果として敗戦により国土を荒廃させた。これは、戊辰戦争で長岡藩を焦土と化した河井継之助と同じ過ちをくり返したといえるのではないか。「甘い見通しで目先の利益にとらわれず、将来の実りに投資すべし」が教訓だ。
本紙好評連載コラムを大幅に加筆し、史実をもとに人生の成功に必要な60の教訓を浮き彫りにした歴史読み物。(つちや書店 1700円+税)