「ニッポンぶらり旅山の宿のひとり酒」太田和彦著

公開日: 更新日:

 全国各地の酒場を訪ね歩く人気紀行エッセーシリーズ完結編。

 東京の良さは奥多摩の渓谷にありという。冬の間、都会の居酒屋ばかりにたむろしていた心身を清めるため、早春の野山を歩こうと御岳山・御嶽神社参りへ。ケーブルカーで高低差423メートルをのぼる。日本武尊がめでたという巨樹や、山頂の神社のこま犬など、興味のおもむくままに散策。山を下って、美術館などに立ち寄りながら、日帰りもできるが、旅はその地で一晩眠るのが大切と、「かんぽの宿 青梅」へ。そして今宵は、居酒屋ではなく、山宿でひとり酒を楽しむ。部屋で繰り広げられるひとり酒宴の描写に喉が鳴る。

 その他、高山や一関など、達人が旅情と酒を求めて旅をする。(集英社 660円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  2. 2

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  3. 3

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 4

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  5. 5

    日銀を脅し、税調を仕切り…タガが外れた経済対策21兆円は「ただのバラマキ」

  1. 6

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  2. 7

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 8

    林芳正総務相「政治とカネ」問題で狭まる包囲網…地方議員複数が名前出しコメントの大ダメージ

  4. 9

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  5. 10

    角界が懸念する史上初の「大関ゼロ危機」…安青錦の昇進にはかえって追い風に?