• facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger

「金融ジェロントロジー」清家篤編著

 金融ジェロントロジー、すなわち「金融老年学」。「健康寿命」に加えて「資金寿命」も延ばし、「生命寿命」とのギャップをできるだけ縮小することが、超高齢社会に突入する日本の緊急課題だ。

 慶応義塾大学の医学、工学、経済学、法学などの研究者が集い、野村資本市場研究所が参画して行われた学際的研究の成果をまとめたのがこの本。極めて今日的な提言がなされている。

 現代社会の仕組みは、判断力を持つ個人を前提につくられている。しかし今、変革の必要に迫られている。例えば、財産管理能力を失った認知症の高齢者に、金融業界はどう対応すべきなのか。「長寿のリスク」を回避し、資産寿命を延ばすためには、「運用しながら取り崩す」新しい金融サービスが必要ではないのか。

 医療と福祉を支えるテクノロジーの実用化、高齢者の働き方の見直しなど、日本は世界に先がけて壮大な社会実験に直面している。難題は山積みだが、研究チームは決して絶望していない。「実はチャンスに満ちた時代が私たちの前に広がっている」と前を向く。超高齢社会を乗り切る技術と経験をビジネス化し、市場を開拓し、世界に貢献するという未来図は日本人を勇気づける。

(東洋経済新報社 1600円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    キムタクは“御一行”で…被災地を単身訪れた斎藤工との差

  2. 2

    徳永有美アナが古巣に復帰 「報ステ」現場は大ブーイング

  3. 3

    元SMAP3人は自由を謳歌 シャッフルして新たな仕事が急増中

  4. 4

    小川アナの左腕が物語る…嵐・櫻井翔“新恋人報道”の違和感

  5. 5

    大激怒から落胆へ…爆問・太田“裏口入学”報道の複雑胸中

  6. 6

    流した浮名は数知れず 前田敦子&勝地涼“電撃婚”の舞台裏

  7. 7

    日本人拘束は進展ナシ…「安倍3選」を阻む北朝鮮の仕掛け

  8. 8

    太田光“裏口”報道は法廷へ 光代社長「橋下先生に委任状」

  9. 9

    カネと欲望がうごめく甲子園 ネット裏“怪情報”<番外編>

  10. 10

    巨悪に甘い日本の大メディア 米新聞トランプ一斉批判で露呈

もっと見る