「十津川警部 高山本線の秘密」西村京太郎著

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 故郷の高山を訪ねたカメラマンのえりは、撮影のついでに、祖母のことを調べる。従軍看護婦だった祖母は、満州から一時帰国した際に白川郷の奥のR村で行方不明になっていた。数年前に廃村になったR村を訪ねたえりは、廃屋に併設されたコンクリートの部屋の存在に気づく。

 1カ月後、毒殺事件を捜査する十津川は、被害者の作家・浅野が父親の真太郎が戦時中に提唱した永久戦争論について執筆していたと聞く。その理論を実行するため、真太郎はR村で実際に訓練を行っていたらしい。R村に足を運んだ十津川は、村について調べていたえりが行方不明になっていると耳にする。

 十津川が2つの事件の背後に広がる歴史の闇に迫る長編ミステリー。(小学館 830円+税)

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