「十津川警部 高山本線の秘密」西村京太郎著

公開日: 更新日:

 故郷の高山を訪ねたカメラマンのえりは、撮影のついでに、祖母のことを調べる。従軍看護婦だった祖母は、満州から一時帰国した際に白川郷の奥のR村で行方不明になっていた。数年前に廃村になったR村を訪ねたえりは、廃屋に併設されたコンクリートの部屋の存在に気づく。

 1カ月後、毒殺事件を捜査する十津川は、被害者の作家・浅野が父親の真太郎が戦時中に提唱した永久戦争論について執筆していたと聞く。その理論を実行するため、真太郎はR村で実際に訓練を行っていたらしい。R村に足を運んだ十津川は、村について調べていたえりが行方不明になっていると耳にする。

 十津川が2つの事件の背後に広がる歴史の闇に迫る長編ミステリー。(小学館 830円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 2

    自維連立に透ける実現不能の“空手形”…維新が「絶対条件」と拘る議員定数削減にもウラがある

  3. 3

    自維連立が秒読みで「橋下徹大臣」爆誕説が急浮上…維新は閣内協力でも深刻人材難

  4. 4

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  5. 5

    ラウールが通う“試験ナシ”でも超ハイレベルな早稲田大の人間科学部eスクールとは?

  1. 6

    ポンコツ自民のシンボル! お騒がせ女性議員3人衆が“炎上爆弾”連発…「貧すれば鈍す」の末期ぶりが露呈

  2. 7

    日本ハム1位・伊藤大海 北海道の漁師町で育った泣き虫小僧

  3. 8

    米倉涼子の薬物逮捕は考えにくいが…業界が一斉に彼女から手を引き始めた

  4. 9

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  5. 10

    影山雅永JFA技術委員長の“児童ポルノ逮捕”で「森保監督がホッとしている情報」の深層