「嘘と人形」岩井志麻子著

公開日:

 私はテレビでヒョウの全身スーツを着た岩井志麻子を見るたびに姉を思い出す。芸術家になりたかった姉は生前、本間切美という名でネット上に作品を公開していた。経歴は嘘ばかり、作品は見るものを不快にさせる代物ばかりだったが、なぜかカルト的な人気があった。

 そんな姉が自宅マンションの部屋で、首を切断されて死んだ。ヒョウのぬいぐるみの首にくるまれていたそうだ。ところがこの事件は、Q国で起きた猟奇的な「ガオちゃん殺人事件」にそっくりなうえ、実は姉の部屋では過去、女性が殺されていたことを知る。

 ある日私に、見知らぬ男からノートが送られてきた。そこにつづられていたのは、姉や以前の住人の女性殺しをほのめかす“話”だった。

 社会の底辺を生きる女性の虚実入り交じる世界を描いたミステリー。(太田出版 1500円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    M4~5級が異例頻発…南海トラフ地震「1~2年後」と専門家

  2. 2

    水道法改正の裏で…民間業者「水を止める」と住民“脅迫”

  3. 3

    「第2の貴ノ岩」の懸念も…貴乃花が置いていった7人の地雷

  4. 4

    今度は雑誌がバカ売れ…女性の圧倒的支持を得た白石麻衣

  5. 5

    志村けんの「酒・カネ・オンナ」68歳の優雅な独身貴族生活

  6. 6

    偶然なのか…「不適切入試」の医学部はなぜかブラック病院

  7. 7

    4K&8Kテレビの選び方は…両方導入したプロが基礎を解説

  8. 8

    家庭内でも孤立…貴乃花が妻と弟子にした“正座説教”1時間

  9. 9

    専門家が指摘…あおり運転は善良なドライバーもやっている

  10. 10

    上沼恵美子で騒ぐ連中の勉強不足…便乗TVもどうかしている

もっと見る