「ティラノサウルスの革」のハンドバッグを年内発売へ! 化石のタンパク質を基にした“未来の素材”の価値

公開日: 更新日:

「Tレックスレザー」と呼ばれる革は、もちろん本物のティラノサウルスの革ではない。約8000万年前のティラノサウルスの化石に残されたタンパク質を基に、合成DNAを用いて研究所で育てられたものだ。

 具体的には、化石から抽出されたコラーゲンのアミノ酸配列を解析し、これを基に合成DNAを設計。ティラノサウルスに近いとされる現代の鳥類のタンパク質と比較しながら、再構築したティラノサウルスの皮膚に類似した特性を持つバイオ素材だ。

 映画「ジュラシックパーク」シリーズを連想させるこの革新的なプロジェクトは、オランダのクリエイティブエージェンシーのVML、同じくオランダのゲノム工学スタートアップのオルガノイド社、そして英バイオテクノロジー企業のラボ・グロウン・レザー社による共同の取り組み。

 この「Tレックスレザー」を使用したハンドバッグは年内に発売予定だが、価格や具体的な発売日は現時点で発表されていない。

 このプロジェクトの最大の目的は、従来のレザー産業が抱える倫理的・環境的問題への解決策を提供することだという。伝統的なレザー生産は、畜産業による森林破壊や水質汚染、さらには動物の犠牲を伴う。一方、合成レザーの多くも、化石燃料を減量とするプラスチックを使用しており、分解されずに環境に残る問題がある。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    お膝元の横須賀は「総理誕生」ムードに沸く? 地元住民が小泉進次郎氏に言いたいホンネを聞いた

  2. 2

    小泉進次郎氏のトンチンカンが止まらない!「大学に行くのがすべてではない」「改憲はファストパス」まで飛び出す始末

  3. 3

    中山競馬場フードコートに前代未聞の出店!ライバル紙の東スポ食堂を辛口採点してみた

  4. 4

    大阪・関西万博“駆け込み”必見!人気1位海外グルメ&リピーターに聞いた“穴場パビリオン”

  5. 5

    血税が国民民主党の「ホテル代112万円」に消えた…“浮かれ不倫”玉木雄一郎代表に問われる説明責任

  1. 6

    悠仁さまのお立場を危うくしかねない“筑波のプーチン”の存在…14年間も国立大トップに君臨

  2. 7

    9月19日から運用開始「スマホ保険証」はほぼ無意味…医療機関や患者を惑わす数々の“落とし穴”も

  3. 8

    大阪万博の目玉リング「市民公園」活用案に早くも漂うグダグダ感…コストは維持・管理含め約60億円

  4. 9

    帰国子女は"親ガチャ"の典型か…有名大入学の優遇ルートの一方で、就職活動は厳しい側面も

  5. 10

    女子大学の社会的使命は終わったのか? 武庫川女子、鎌倉女子…経営状況がいい女子大の共学化の狙い

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  2. 2

    風間俊介がジャニーズJr.のセンターの座を捨てて都立高校受験に専念した意外な理由

  3. 3

    崖っぷち渋野日向子に「日本人キャディーと縁を切れ」の声…外国人起用にこれだけのメリット

  4. 4

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  5. 5

    侍J井端監督に大ピンチ!ヤクルト村上、阪神才木ら米挑戦組「WBC全員辞退」の可能性

  1. 6

    松重豊は福岡の人気私立「西南学院」から明大文学部に 学費の問題で日大芸術学部は断念

  2. 7

    そうだ、風邪をひけばいいんだ!減量に行き詰まった末、裸同然で極寒の庭へ飛び出した

  3. 8

    カムバック星野監督の“2カ月20kg”の無茶ぶりに「嫌です」なんて言えるはずもなく…

  4. 9

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  5. 10

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校