「今こそ『資本論』」 フランシス・ウィーン著 中山元訳

公開日: 更新日:

 カール・マルクスの名著「資本論」の21世紀的意義を解き明かした入門書。

 マルクスの最初の計画では、「資本論」は全6巻の構成だった。しかし、生前に刊行されたのは1巻だけで、残りの巻は残されたメモや草稿に基づいてエンゲルスらがまとめたものだという。「資本論」は経済学の書物と見られることが多いが、マルクス自身は自分を創造的な芸術家で、弁証法の詩人だと考えており、資本論の著作計画を背後で支えているのは、哲学と文学の知的な土台だそうだ。

 マルクスが「資本論」を計画、執筆するまでの背景に始まり、理解し難いと敬遠され続けてきたこの書物を、どのように読むか。そして、どのように読まれてきたかを解説する。(ポプラ社 820円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 2

    巨人の“お家芸”今オフの「場当たり的補強」はフロント主導…来季もダメなら編成幹部の首が飛ぶ

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  5. 5

    国民・玉木雄一郎代表の“不倫相手”元グラドルがSNS凍結? 観光大使を委嘱する行政担当者が「現在地」を答えた

  1. 6

    星野監督時代は「陣形」が存在、いまでは考えられない乱闘の内幕

  2. 7

    若林志穂さん「Nさん、早く捕まってください」と悲痛な叫び…直前に配信された対談動画に反応

  3. 8

    米倉涼子に降りかかった2度目の薬物疑惑…元交際相手逮捕も“尿検査シロ”で女優転身に成功した過去

  4. 9

    国民民主から維新に乗り換えた高市自民が「政治の安定」を掲げて「数合わせヤドカリ連立」を急ぐワケ

  5. 10

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで