「エロ本水滸伝」池田俊秀著 鈴木義昭責任編集

公開日: 更新日:

 20年前に亡くなったエロ本界の名編集者の遺稿を編んだ回顧録。

 1976年、前年に創刊された過激なカルト的エロ本「ニューセルフ」の編集部に加わる。しかし、入社早々、ニューセルフは当局から発禁処分を受け、著者も取り調べを受けてしまう。

 それでも、エロ本界はさらに過激となり、後続の革命的エロ本「Xマガジン―Jam」は創刊号で山口百恵宅のゴミ箱をあさり、その内容を紙面に掲載するなどの企画を連発。のちに著者はJam創刊時のスタッフと仕事を共にするようになる。

 そんな自らの体験を語りながら、異様なパワーを放っていた70年代後半から80年代初頭のエロメディアの熱気と、そこにうごめいていた人々の行状をリアルに描き出す。

(人間社 900円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    嵐ラストで「500億円ボロ儲け」でも“びた一文払われない”性被害者も…藤島ジュリー景子氏に問われる責任問題

  2. 2

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  3. 3

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  4. 4

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  5. 5

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  1. 6

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  2. 7

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール

  3. 8

    織田裕二「踊る大捜査線」復活までのドタバタ劇…ようやく製作発表も、公開が2年後になったワケ

  4. 9

    「嵐」が2019年以来の大トリか…放送開始100年「NHK紅白歌合戦」めぐる“ライバルグループ”の名前

  5. 10

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞