「ブラックボックス」伊藤詩織著

公開日: 更新日:

 ジャーナリストを目指す著者は、TBSワシントン支局長山口敬之に就活の相談をした。寿司屋で飲んでいる時、突然意識を失い、山口のホテルの部屋でレイプされたことに気づく。1週間後、高輪署に強姦の被害を訴えたら、捜査員A氏は「よくある話だし、事件として捜査するのは難しいですよ」と言った。タクシーの運転手の証言などから逮捕状が出て、逮捕するはずだった当日、逮捕は取りやめになり、A氏もM検事も担当からはずされる。A氏は「ストップを掛けたのは警視庁のトップです」と言った。事件は不起訴処分になり山口は安倍晋三を取材した「総理」を出版する。

 レイプの被害者が暴く、まるで途上国の警察のような日本の司法の実態をつづる。

(文藝春秋 1400円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束