「ブラックボックス」伊藤詩織著

公開日: 更新日:

 ジャーナリストを目指す著者は、TBSワシントン支局長山口敬之に就活の相談をした。寿司屋で飲んでいる時、突然意識を失い、山口のホテルの部屋でレイプされたことに気づく。1週間後、高輪署に強姦の被害を訴えたら、捜査員A氏は「よくある話だし、事件として捜査するのは難しいですよ」と言った。タクシーの運転手の証言などから逮捕状が出て、逮捕するはずだった当日、逮捕は取りやめになり、A氏もM検事も担当からはずされる。A氏は「ストップを掛けたのは警視庁のトップです」と言った。事件は不起訴処分になり山口は安倍晋三を取材した「総理」を出版する。

 レイプの被害者が暴く、まるで途上国の警察のような日本の司法の実態をつづる。

(文藝春秋 1400円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    長瀬智也が国分太一の会見めぐりSNSに“意味深”投稿連発…芸能界への未練と役者復帰の“匂わせ”

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  3. 8

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  4. 9

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  5. 10

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…