「天は語らず」モルガン・スポルテス著 吉田恒雄訳

公開日: 更新日:

 1609年、イエズス会司祭として日本に入国したクリストヴァン・フェレイラは、穴吊りという拷問を受けて棄教し、「転びバテレン」となった。もしこれが磔刑だったら、彼は殉教しただろう。磔刑には一種の美学があるからだ。

 彼は長崎奉行所によって沢野忠庵と改名させられ、菊という女と結婚を「具体的に成就」させられた。神社で夫婦の杯を交わす瞬間、彼の目に錯乱に似た光が走った。フェレイラはキリシタン取り締まり奉行所のスパイとしての任務を与えられたが、いつかイエズス会から彼の弁明を要求する者が来ることを恐れていた。そしてある日、フェレイラの元に南蛮人が訪れる。

 遠藤周作「沈黙」の主人公の真実を探る歴史小説。

 (岩波書店 2800円+税)



最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    北島三郎(3)「北島ファミリー」の長女・原田悠里が語る御大

  2. 2

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  3. 3

    「マクドは健康保険と年金に加入できてよかった」 シニアが働き続けるために必要なこととは?

  4. 4

    東京・蒲田の2駅結ぶ蒲蒲線、大田区と地元を取材して分かった実現のハードルと地元の思い

  5. 5

    NHK夏の音楽特番「うたであえたら」は北川景子のMCが見事 カオスと化した近年の紅白はお手本に

  1. 6

    菊池風磨はジャニー喜多川氏の“推薦”もあって慶大総合政策学部に進学 仕事の合間に1日10時間の猛勉強

  2. 7

    KDDIが楽天モバイルへの「ローミング」終了でライバルの“品質低下”を狙い撃つ

  3. 8

    豊昇龍が長期離脱で大の里までピンチ! “ひとり横綱”の重圧で「共倒れ」にならないか

  4. 9

    徳川光圀(1)水戸黄門は全国漫遊などしていない 主に出かけたのは江戸と領地の往復

  5. 10

    永野芽郁がキャバ嬢で「復帰」もM!LKファンやきもき…共演するかもしれない佐野勇斗への“キラー”ぶり警戒