「ヤンバルの深き森と海より」目取真俊著

公開日: 更新日:

 2018年12月、辺野古新基地建設のため、沖縄の海に埋め立て用土砂が投入された。防衛局は埋め立て用土砂の細粒分などの割合を10%前後と申請したが、業者への発注では「40%以下」としている。この砂浜はウミガメが産卵し、ジュゴンも生息していたが、土砂投入後、海は赤茶色に染まり、今帰仁村の沖ではジュゴンの死骸が発見された。

 辺野古新基地建設でヤンバルに海兵隊基地が集中すると被害の拡大が予想される。1995年には小学生が米兵3人に暴行される事件があった。日本人の大多数は、日米安保条約は必要だから、沖縄の人には気の毒だが我慢してほしいと考えていると、目取真は指摘する。

 目取真が2006年から2019年までに発表した評論を収録。 (影書房 3000円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  4. 4

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  5. 5

    2025年は邦画の当たり年 主演クラスの俳優が「脇役」に回ることが映画界に活気を与えている

  1. 6

    真木よう子「第2子出産」祝福ムードに水を差す…中島裕翔「熱愛報道」の微妙すぎるタイミング

  2. 7

    M-1新王者「たくろう」がネタにした出身大学が注目度爆上がりのワケ…寛容でユーモラスな学長に著名な卒業生ズラリ

  3. 8

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  4. 9

    高市政権の積極財政は「無責任な放漫財政」過去最大122兆円予算案も長期金利上昇で国債利払い爆増

  5. 10

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手