「『性』の進化論講義」更科功著

公開日: 更新日:

 多くの生物はオスとメスがいて有性生殖をするが、オスがいなくて、メスだけで子をつくる生物も結構いる。有性生殖では子をつくるのに親が2匹必要だが、こうした無性生殖は親が1匹いればよい。つまり繁殖に関する限り、有性生殖は無性生殖よりも不利なのだ。繁殖の手段でないのなら、どうして性は進化したのか。そんな性と進化の関係の謎を解き明かす講義集。

 有性生殖は有利な遺伝子同士を一緒にすることも、有害な遺伝子から隔離することもできる。よって進化速度を速める。性が進化した理由としてもっともらしいが、一方で性によって進化速度が遅くなるという説もあるそうだ。マンモスやシュモクバエなどの不合理な進化を遂げた生き物たちを取り上げながら、生物の進化の真実に迫る。

(PHP研究所 1012円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  2. 2

    長嶋一茂は“バカ息子落書き騒動”を自虐ネタに解禁も…江角マキコはいま何を? 第一線復帰は?

  3. 3

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  4. 4

    "お騒がせ元女優"江角マキコさんが長女とTikTokに登場 20歳のタイミングは芸能界デビューの布石か

  5. 5

    【独自】江角マキコが名門校との"ドロ沼訴訟"に勝訴していた!「『江角は悪』の印象操作を感じた」と本人激白

  1. 6

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  2. 7

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  3. 8

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 9

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  5. 10

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール