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天野篤順天堂大学医学部心臓血管外科教授

1955年、埼玉県蓮田市生まれ。日本大学医学部卒業後、亀田総合病院(千葉県鴨川市)や新東京病院(千葉県松戸市)などで数多くの手術症例を重ね、02年に現職に就任。これまでに執刀した手術は6500例を超え、98%以上の成功率を収めている。12年2月、東京大学と順天堂大の合同チームで天皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀した。近著に「天職」(プレジデント社)、「100年を生きる 心臓との付き合い方」(講談社ビーシー)、「若さは心臓から築く 新型コロナ時代の100年人生の迎え方」(講談社ビーシー)がある。

心臓と「骨折」の関係…共通するリスクがたくさんある

公開日: 更新日:

 心臓トラブルのリスクが高い女性は骨折のリスクもアップする──。そんな研究結果が報告されました。

 米国テュレーン大学の研究チームが、閉経後の女性を対象にした大規模観察研究「女性の健康イニシアチブ(WHI)」の参加者2万1300人を心血管イベントリスクの高さに応じて4グループに分類し、骨折の新規発生との関連を検討したところ、心血管イベントのリスクが最も高い(10年で20.0%以上)と予測されたグループの人は、最もリスクが低い(5.0%未満)グループの人と比べると、大腿骨近位部骨折のリスクが93%高いことが明らかになりました。また、心血管イベントリスクが2番目に高い(10年で7.5~19.9%)グループの人は、大腿骨近位部骨折リスクが33%高くなっていました。

 さらに、大腿骨近位部骨折発生までの期間を見ると、心血管イベントリスクが最も低いグループの人(中央値20.3年)と比較して、心血管イベントリスクが最も高いグループの人は15.0年と、5年ほど短いこともわかったのです。

 この研究に携わった研究者は、「心臓と骨に悪影響を及ぼす可能性がある生物学的プロセスは、慢性炎症、カルシウム代謝の変化、動脈硬化による骨の血流低下など、数多く存在する。閉経後のエストロゲン濃度の低下も、心血管疾患と骨量減少の両方のリスクを高める」と述べています。

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