(1)前年比20%減少で家庭への侵入を防げたのか?

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「過去最多」が話題だった梅毒に、ようやく変化の兆しが見えてきた。国立健康危機管理研究機構(JIHS)が公表した感染症発生動向調査によると、2026年第21週時点の全国累計の新規梅毒感染者報告数は4341件で、前年同期の5392件から約20%減少した。東京でも、2023年の1451件をピークに減少傾向を示している。しかし問題は、この間、梅毒の家庭への侵入を防げたか、だ。

「梅毒が増えている」ことについて、多くの人は自分とは遠い世界の出来事だと思っていたかもしれない。しかし近年の流行で最も深刻な変化は、患者数そのものだけではなく、「梅毒が家庭の中に入り込むリスクが高まったこと」だった。その象徴が妊婦の梅毒感染である。

 全国の妊婦梅毒届け出数は2021年の187件から2022年267件、2023年383件へと急増した。さらに先天梅毒も2023年には37件となり、過去最多を記録している。

 妊婦が梅毒に感染するということは、本人だけの問題ではない。夫やパートナーとの関係の中で感染が起き、胎児にも影響が及ぶ可能性がある。かつて花柳病と言われ、性風俗従事者やその顧客という「特定の集団の病気」と見られがちだった梅毒が、家庭生活の中へ入り込んだことを意味している。

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