庶民的な中古マンションすら買えない怒り「空き家と移住」
「空き家と移住」垣谷美雨著
都内の賃貸マンションに住む黒田史緒里は、自分も同居人の日比野大河も正社員として働いているのに庶民的な中古マンションさえ買えないことに腹を立てていた。テレビで、駅から3分の住宅地にある空き家の映像を見て、日曜日に現地に行ってみた。その家の庭には錆びた冷蔵庫などが捨てられて荒れ果てていた。近所に住む千堂千絵が、今日、この家が行政代執行を受けると教えてくれた。1人暮らしの千絵は蛍光灯の取り換えなどを大河に頼むようになったが、ある日、自宅の名義を大河らの名に書き換えたいと言い出す。
マンションが買えない、実家の土地が売れないなど、現代の住宅事情を描いた小説。 (朝日新聞出版 1980円)


















