「ウクライナ戦争の200日」小泉悠著

公開日: 更新日:

 ロシアの軍事・安全保障の専門家が、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻をテーマに7人の識者と語り合った対談集。

 侵攻1カ月後に行われた批評家の東浩紀氏との対談では、戦争とコロナ禍が同時に起きた意味を考えながら、人類は大して進歩していないことを認めなくてはならないと指摘。さらに、プーチン大統領が核兵器を使用した場合のその後の世界情勢の行方や日本の立場などに言及しながら、この戦争によって米国一極のもとによる世界の安定から、複数の大国がそれぞれ異なる世界観を掲げて「競争的に共存する」世界へ変化したのだと説く。

 以後、刻々と変化する戦況を見つめながら、防衛研究所の高橋杉雄氏や漫画家のヤマザキマリ氏らとリアルタイムに語り合った記録。

(文藝春秋 935円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  3. 8

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  4. 9

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  5. 10

    中山美穂さんが「愛し愛された」理由…和田アキ子、田原俊彦、芸能リポーターら数々証言