「バカと無知」橘玲著

公開日: 更新日:

 科学的知見から現代社会の諸相を解き明かす週刊誌人気連載の書籍化。

 著名人のスキャンダルが世間の怒りや批判をかき立てるのはなぜか。その理由は、長大な進化の過程でヒトは、徹底的に社会的な動物として「設計」されてきたからだという。旧石器時代、我々の祖先は、「目立ちすぎて反感を買うと共同体から放逐されて死んでしまう」「目立たないと性愛のパートナーを獲得できず子孫を残せない」という矛盾に直面。この難問をクリアするため、自分が批判されることを過度に警戒すると同時に集団からの逸脱行為をつねに監視するよう進化したのだ。

 ほかにも、過剰敬語「よろしかったでしょうか」の蔓延などを俎上に、人間という厄介な存在の行動原理の背景を解説。 (新潮社 968円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    嵐ラストで「500億円ボロ儲け」でも“びた一文払われない”性被害者も…藤島ジュリー景子氏に問われる責任問題

  2. 2

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  3. 3

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  4. 4

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  5. 5

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  1. 6

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  2. 7

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール

  3. 8

    織田裕二「踊る大捜査線」復活までのドタバタ劇…ようやく製作発表も、公開が2年後になったワケ

  4. 9

    「嵐」が2019年以来の大トリか…放送開始100年「NHK紅白歌合戦」めぐる“ライバルグループ”の名前

  5. 10

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞