「バカと無知」橘玲著

公開日: 更新日:

 科学的知見から現代社会の諸相を解き明かす週刊誌人気連載の書籍化。

 著名人のスキャンダルが世間の怒りや批判をかき立てるのはなぜか。その理由は、長大な進化の過程でヒトは、徹底的に社会的な動物として「設計」されてきたからだという。旧石器時代、我々の祖先は、「目立ちすぎて反感を買うと共同体から放逐されて死んでしまう」「目立たないと性愛のパートナーを獲得できず子孫を残せない」という矛盾に直面。この難問をクリアするため、自分が批判されることを過度に警戒すると同時に集団からの逸脱行為をつねに監視するよう進化したのだ。

 ほかにも、過剰敬語「よろしかったでしょうか」の蔓延などを俎上に、人間という厄介な存在の行動原理の背景を解説。 (新潮社 968円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・大山悠輔「5年20億円」超破格厚遇が招く不幸…これで活躍できなきゃ孤立無援の崖っぷち

  2. 2

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  3. 3

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  4. 4

    W杯最終予選で「一強」状態 森保ジャパン1月アジア杯ベスト8敗退からナニが変わったのか?

  5. 5

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  1. 6

    指が変形する「へバーデン結節」は最新治療で進行を食い止める

  2. 7

    ジョン・レノン(5)ジョンを意識した出で立ちで沢田研二を取材すると「どっちが芸能人?」と会員限定記事

  3. 8

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 9

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  5. 10

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も