「不条理な会社人生から自由になる方法」橘玲著

公開日: 更新日:

 近年、日本も世界も「リベラル化」の潮流の中にあることが明らかになりつつある。リベラルの根底にあるのは「私が自由に生きるのなら、あなたにも自由に生きる権利がある」という自由の相互性・普遍性である。しかし、日本の労働市場ではいまだに堂々と差別が行われている。その典型例が非正規公務員だ。

 たとえば正規公務員の平均年収634万円に対し、非正規職員は同じだけ働いても年収207万円にしかならない。最賃以下の賃金で働かせても自治体は何の罰則もないからだ。さらに自治体は、非正規が労働者として最低限の権利を持つことすら阻止。雇用の空白期間を設けて、社会保険に入らせず、労災も適用されないようにしているのだ。挙げ句、国が非正規公務員のために用意した資金を自治体が使い込んでいることも発覚した。

 さまざまな角度から人生100年時代を生き延びるヒントを提案する。

(PHP研究所 968円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」