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柚月裕子

1968年、岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。2013年「検事の本懐」で第15回大藪春彦賞、2016年に「孤狼の血」で第69回日本推理作家協会賞受賞。著書に「慈雨」「盤上の向日葵」など多数。

第二話 立場的にありえない(12)由奈を見て丹波の気持ちを理解

公開日: 更新日:
イラスト・大野博美

 この目で由奈を見て、涼子は丹波の気持ちが少しわかった。

 これくらいの年頃の多くは、若さを謳歌しているだろう。学業、恋愛、趣味なんでもいい。なにかに興味を持ち、楽しさや苦しみを前に進んでいる。

 しかし由奈は、生きることに関心を失ったように、生気のない目をして点滴の… 

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