著者のコラム一覧
柚月裕子

1968年、岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。2013年「検事の本懐」で第15回大藪春彦賞、2016年に「孤狼の血」で第69回日本推理作家協会賞受賞。著書に「慈雨」「盤上の向日葵」など多数。

第二話 立場的にあり得ない(15)ゴールド免許って嘘でしょう

公開日: 更新日:
イラスト・大野博美

 貴山が別な車の購入を考えているのは、想定外だった。貴山は、上質なものは好むが、世間一般に贅沢と呼ばれるものには興味がない。車も、自分が不便だと思わなければ、見た目はどうでもいい。貴山の口から、この車に対する不満を聞いたことがないから、きっと壊れるまで乗るのだろう、と思っていた。… 

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