「老いてはネコに従え」養老孟司、下重暁子著

公開日: 更新日:

「老いてはネコに従え」養老孟司、下重暁子著

 お互いに「猫がいないと生きていけない」という猫好きの2人の対談集。

 まずは3年前に死んだ養老氏の愛猫「まる」の話題に。テレビ番組にもなったまるは、飼い主から見ても特別に変わった猫だったという。とにかく動かず、堂々としていて、なんとも存在感がある猫で、人を惹(ひ)きつける魅力があった。その魅力とは何かと問われ、猫というよりも「独立した人格」のようなものを備え、人間に合わせることを一切やらない泰然としたところに魅力を感じる人が多かったのではないかと振り返る。

 一方の下重氏は、「自殺」した愛猫ロミの最期を明かし、ベランダから「飛んだ」ロミは、鳥になったと自分に言い聞かせていると語る。

 話題は猫との暮らしから、現代社会や老いについてまで縦横に展開。

(宝島社 1100円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑