「体育がきらい」坂本拓弥著

公開日: 更新日:

「体育がきらい」坂本拓弥著

 現代の小学生にとって、体育は好きな教科ランキングの2位である一方、嫌いな教科の3位にもランキング。本書は、「体育なんて好きにならなくていい」と説く体育・スポーツ哲学の専門家が、「体育嫌い」の正体について考察したテキスト。

 体育嫌いが際立っているように見えるのはSNSが深くかかわっているという。SNSによって、潜在的に存在していた体育嫌いの人がお互いの存在に気づき、つながり、さらに自らの嫌な体験を思い出しているからだ。体育嫌いがより強烈な印象や記憶を私たちに与える大きな原因の一つが「他者にからだを見られる」ことだという。

「きらい」の原因をひとつずつ「哲学」しながら、体育に対する読者の見方を変えてくれる当事者、教育者必読の手引書。

(筑摩書房 968円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    夏の京都に異変! 訪日客でオーバーツーリズムのはずが…高級ホテルが低調なワケ

  3. 3

    中日ポスト立浪は「侍J井端監督vs井上二軍監督」の一騎打ち…周囲の評価は五分五分か

  4. 4

    不倫報道の福原愛 緩さとモテぶりは現役時から評判だった

  5. 5

    ヒロド歩美アナ「報ステ」起用で波紋…テレ朝とABCテレビの間に吹き始めた“すきま風”

  1. 6

    中日立浪監督「ビリ回避なら続投説」は本当か…3年連続“安定の低迷”でも観客動員は絶好調

  2. 7

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

  3. 8

    夏休み到来! 我が子をテレビやゲーム、YouTube漬けにしない「割と簡単にできる方法」

  4. 9

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 10

    新庄監督は日本ハムCS進出、続投要請でも「続投拒否」か…就任時に公言していた“未来予想図”