「経済学レシピ」ハジュン・チャン著、黒輪篤嗣訳

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「経済学レシピ」ハジュン・チャン著、黒輪篤嗣訳

 著者はイギリスに留学して初めてオクラと出合った。南アジア料理の店のビンディ・バジという料理で、メニューには「レディ・フィンガー(オクラ)のソテー」という訳がつけられていた。「女性の指」という名の野菜が切り刻まれてぐちゃぐちゃになっているのを見ると食欲がわかなかった。

 オクラは北東アフリカで栽培され、地中海やアジアに伝わった。オクラの名はナイジェリアのイボ語に由来する。アメリカ大陸には、奴隷として連れてこられたアフリカ人とともに、さまざまな食物や金銀などの資源が伝わったのだ。

 経済学者がココナツなど、さまざまな食品を通して資本主義を考察する。 (東洋経済新報社 2420円)

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