「バンクハザードにようこそ」中山七里著

公開日: 更新日:

「バンクハザードにようこそ」中山七里著

 司法書士の東雲昴(しののめ・すばる)は、友人の燎原勲が小田原の雑木林で死体で発見されたことをニュースで知った。箱根銀行勤務の燎原は、女に貢ぐため200億円を横領して自殺したという。パソコンで書いた遺書があったが、燎原の妹・杏子は信じない。

 杏子の机から出てきたUSBメモリーに東雲への手紙が入っていた。箱銀の粉飾決算に気づいた燎原がそのツケを押しつけられようとした経緯と、粉飾決算のデータが記されていて、妹に累が及ぶのを防いでほしいと書かれていた。東雲と杏子は復讐のため、箱銀を潰そうと決意する。

 司法書士の顔をもつ天才詐欺師が、腐敗した銀行の闇を暴くエンターテインメント。 (KADOKAWA 1980円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    冷静になれば危うさばかり…高市バブルの化けの皮がもう剥がれてきた

  2. 2

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 3

    大関取り安青錦の出世街道に立ちはだかる「体重のカベ」…幕内の平均体重より-10kg

  4. 4

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  5. 5

    維新・藤田共同代表に自民党から「辞任圧力」…還流疑惑対応に加え“名刺さらし”で複雑化

  1. 6

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 7

    小野田紀美経済安保相の地元を週刊新潮が嗅ぎ回ったのは至極当然のこと

  3. 8

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 9

    「しんぶん赤旗」と橋下徹氏がタッグを組んだ“維新叩き”に自民党が喜ぶ構図

  5. 10

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み