「逃げ続けたら世界一周していました」白石あづさ著

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「逃げ続けたら世界一周していました」白石あづさ著

 幼い頃から要領が悪く、集団行動が苦手だった著者は、高校生の頃から旅や登山を名目に日常から「逃走」。すると、ずっと閉じたままだった目の前の扉が開き、一気に世界につながった気がしたという。

 以来、苦しくなると「夜逃げ旅」と称して旅に出て、27歳で世界一周の「心の大掃除」旅に出る。多様な価値観に触れることができる旅には、自分の世界を広げる力がある。

 本書は、アメリカ・ヒューストンのドミトリーで出会った一日中外出せずにパンツ一丁でベッドで寝ているおばさんと、スキンヘッドの鼻ピアスで本を読み続ける若い女性のコンビなど、そうした旅で出会った人と事件を語りながら、著者の人生を楽にしてくれた新しい常識や考え方をつづる異色紀行エッセー。 (岩波書店 1034円)


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