「まろ丸伊勢参り」畠中恵著
「まろ丸伊勢参り」畠中恵著
日本橋の両替商・東屋のあるじの娘、6歳の結(ゆい)が、跡取り息子を亡くした大坂の米問屋・花沢屋の家付き娘になることが決まった。その年は60年に1度のおかげ参りの年だったため、花沢屋が伊勢参りに行くと言うので、叔父の九郎が結を伊勢まで送り届けることに。
結の母は、結の兄ではなく結が選ばれたことを不審に思い、九郎に、花沢屋の本心を探ってほしいと頼む。
結と九郎、乳母、荷物持ちと子犬のまろ丸の一行が出立した。ところが道中の湯屋で、2人の男が結と賭けをして勝ち、まろ丸を連れていってしまう。
幼い娘が公家のような眉をした犬を連れて旅をする物語。 (KADOKAWA 1980円)