草凪優ほか著「翳り」から藍川京著「鬼縛り」

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「あはあ……」

 押し殺した喘ぎだった。

 メスの匂いと蜜の味と喘ぎが鬼藤の五感を刺激し、肉茎に同時に伝わり、股間のものをひくつかせた。

 ぴちょぴちょと猥褻な舐め音をさせながら、尽きることないうるみを味わった。

 花びらをちゅるりと舌先で吸い上げたり、花びらの脇の肉溝を滑ったり、会陰をつついたり、次々と優しい刺激を与え続けた。とめどなく溢れる蜜に催促されるように、鬼藤は舌や唇を動かし続けた。

 つるつるとしたパールピンクの粘膜、少しずつ濃くなってくる魅惑的な淫臭、若い女のように溢れ続ける蜜液、快感にじっとしていることができずにわずかにくねる腰……。

 飢えた獣が獲物にありついたように、鬼藤は夢中になって口戯を続け、妙味と香気と感触を楽しんだ。ひそやかな喘ぎには聴覚で昂ぶり、珠希のすべてに煽られていた。

「んんんっ……はああっ……あああっ……」

 今までとちがう喘ぎが洩れ始め、いっそう甘やかで艶めかしい空気が広がった。

(双葉文庫 680円+税)

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