浅利慶太に「認知障害」報道…劇団四季“絶対君主”の功罪

公開日: 更新日:

突然の社長退任

 劇団四季が大揺れだ。「キャッツ」「オペラ座の怪人」などを上演する劇団四季の浅利慶太氏(81)が突如、社長退任を発表して話題になっている。退任は本人の意向によるもので、25日に開かれた劇団四季の運営会社「四季」の定例取締役会で受理。浅利氏は取締役も退いたが、今後は「演出家」の肩書で、劇団の演出は続ける予定だという。

 浅利氏は発売中の週刊新潮に「認知障害」と報じられたばかり。今月には11年以上在籍した劇団員に対して計37億円ものボーナスを奮発すると宣言するなど、迷走ぶりが心配されていた。劇団四季は昨年、創立60周年の節目を迎えたタイミング。天皇とも絶対君主ともいわれた浅利氏の社長退任は何を意味するのか。芸能評論家の肥留間正明氏はこう話す。

「日本のミュージカルブームを作り、鹿賀丈史や市村正親といった名優を輩出してきたという、大きな功績がある人。ただ、“浅利天皇”の犠牲になった人は多いでしょう。劇団四季には“芸能悲哀史”的なものを感じています。劇団員の女優を愛人にしてきたことは有名で、今の奥さんもそう。典型的なワンマン体質が成り立っていたせいで、浅利氏はやりたい放題、自分の思い通りに物事を進めてきた。そうなると、居心地が良すぎて後進にそのイスを譲らなくなる。好きなことができる→ストレスもない→病気もしない→長生きする、といった具合。劇団内でヒエラルキーを形成し、シンパを作り、優秀だけど自分になびかない人間が出てくると、『おまえには素質がないから田舎に帰れ』とクビにする。劇団四季には、そういった古い体質がまだ残っていた。今回、認知症の情報を週刊誌にリークすることによって首に鈴をつけられたのは、氏の目が行き届かなくなってきた証拠。一時代を築いたとはいえ、もう潮時ということです。これを機に、劇団内も正常な状態になっていくんじゃないでしょうか」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  2. 2

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  3. 3

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    長嶋一茂は“バカ息子落書き騒動”を自虐ネタに解禁も…江角マキコはいま何を? 第一線復帰は?

  1. 6

    嵐ラストで「500億円ボロ儲け」でも“びた一文払われない”性被害者も…藤島ジュリー景子氏に問われる責任問題

  2. 7

    「コンプラ違反」で一発退場のTOKIO国分太一…ゾロゾロと出てくる“素行の悪さ”

  3. 8

    独立に成功した「新しい地図」3人を待つ課題…“事務所を出ない”理由を明かした木村拓哉の選択

  4. 9

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  5. 10

    "お騒がせ元女優"江角マキコさんが長女とTikTokに登場 20歳のタイミングは芸能界デビューの布石か

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ