綾小路きみまろに聞いた 「民放ゴールデン司会」の野望は?
――63歳での司会はしんどいですか。
「63になったら分かりますよ。江戸時代とか、昔の人なら死んでるんですから。私の周りの同世代の人はみんな引退して嘱託。芸能界に『定年』はないから倒れるまでやるしかないですけどね。最近は若い人たちからも声をかけられます。ローラさんと番組やったりして、ついでに私を覚えてくれる。羽田空港のロビーで修学旅行生に遭遇したときは、通り過ぎるまでじっと柱の陰に隠れています。大騒ぎになるから『触らぬ“神”にたたりなし』。私はコッチの“髪”を触ってますが。小中学生が中高年になるまで私の需要はある。まだずいぶん時間がありますね……」
――63歳からの目標はありますか。
「一日も早くやめること! 一生懸命いろんな仕事を取って、倒れてんじゃ仕方ない。幸せになりたいでしょ? アナタも私も。世の中、『幸せ探し』。幸せの形はコレっていうのがないから困るんだよね」
――なんかしんみりしちゃいましたが……。
「幸せって何だろう……。新幹線乗って『日刊ゲンダイ』読んでるときかな。それが私の至福のとき。人の悪口はカモの味と言ってね、その方が売れるんだよね。視聴率が下がるとそら見たことか、となる。我々もそう、売れちゃうと妬まれる。でも、経験したことは絶対に無駄じゃないと思ってますから」