ガラパゴス化脱却へ 「日本映画」今年のカンヌの“収穫高”は?

公開日: 更新日:

 第68回カンヌ国際映画祭は日本時間の25日未明、最高賞パルムドールにジャック・オーディアール監督の「ディーパン」(仏)を選び、閉幕した。

 期待された是枝裕和監督の「海街diary」は無冠に終わり、寂しい結果となったが、今年は日本からも有名どころの俳優陣がゾクゾクと現地入り。レッドカーペットを闊歩する様子が伝えられた。

 ハリウッド俳優ならまだしも、これだけ多くの日本人俳優が国際映画祭に参加するのは「非常に珍しい」(映画関係者)という。

 では、日本映画で収穫はあったのか。2人の専門家は揃って「ある視点」部門で監督賞を受賞した「岸辺の旅」の黒沢清監督を評価する。

「『ある視点』は『パルムドール』に次ぐ権威あるコンペ。パルムドールが王道なら、ある視点は個性や斬新さが求められる。もともと国際的に評価の高い黒沢監督ですが、今回の受賞は一流の監督としてさらに箔を付ける格好になった」(映画批評家の前田有一氏)

「08年に『トウキョウソナタ』で同部門の審査員賞を受賞しており、順当な結果といえる。夫婦愛や人間愛といった普遍的なテーマを監督独自の世界観で芸術性をもって表現したことが評価につながったのだろう」(映画ジャーナリストの大高宏雄氏)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  2. 2

    国分太一が社長「TOKIO-BA」に和牛巨額詐欺事件の跡地疑惑…東京ドーム2個分で廃墟化危機

  3. 3

    仰天! 参院選兵庫選挙区の国民民主党候補は、県知事選で「斎藤元彦陣営ボランティア」だった

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題?

  5. 5

    ドジャース大谷翔平に「不正賭博騒動」飛び火の懸念…イッペイ事件から1年、米球界に再び衝撃走る

  1. 6

    遠野なぎこさんか? 都内マンションで遺体見つかる 腐乱激しく身元確認のためDNA鑑定へ

  2. 7

    京成電鉄にのしかかるオリエンタルランド株の重荷…物言う株主の揺さぶりには抵抗も厳しい“お家事情”

  3. 8

    近年の夏は地獄…ベテランプロキャディーが教える“酷暑ゴルフ”の完全対策

  4. 9

    今度は井ノ原快彦にジュニアへの“パワハラ疑惑”報道…旧ジャニタレが拭い切れないハラスメントイメージ

  5. 10

    小泉進次郎農相がSNSで難クセ連発の理由…JA会長を名指しで晒し上げ連日大炎上