いまやマトモな野党は一握り なぜ「政治とカネ」より「議員定数削減」なのか
言うに事欠いて、論点のすり替えも甚だしかった高市首相の党首討論。こんな首相に、対決姿勢どころかすり寄る野党ばかりの光景に国民は唖然だ。案の定、国債を11兆円も発行する亡国補正もこのままスンナリ通るのか。
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居直り、はぐらかし、論点ズラシ、ムキになって言い返す──。これが一国の主導者の態度なのか。26日に初めて野党4代表との党首討論に臨んだ高市首相の言動には、呆れるしかなかった。
「質問者から台湾有事に限定し、シーレーンの封鎖にも言及されて質問があった。私も具体的なことに言及したいとは思わなかった」
まず立憲民主党の野田代表が台湾有事と「存立危機事態」を巡る高市答弁を追及し、「独断専行」「軽率」などと批判されると、高市はそう言い訳した。まるで質問した方に非があると言わんばかりで「政府のこれまでの答弁を繰り返すだけでは、予算委員会を止められてしまう可能性もある」「具体的な事例を挙げて聞かれたので、その範囲で誠実に答えたつもりだ」と反論を続けた。
高市の台湾有事答弁は今月7日、就任後初の衆院予算委員会審議で飛び出した。質問者は立憲の岡田元外相、予算委の委員長は現在、立憲の枝野元代表である。「ホンマはワタシかて、あんなこと言いたなかったけど、アンタらがしつこく聞くから答えたんやないの。どうせ答えへんかったら枝野さん、イケズするやん」とでも言いたげで、まるで被害者ヅラ。自分の答弁を機に日中関係が冷え切った責任まで、立憲になすりつけるような言い分である。
もっとも、SNSやTVコメンテーターの落語家だけでなく、読売・産経両紙など保守系メディアも「答弁を執拗に迫った」などと立憲側を批判し、高市を擁護しているのも事実。高市は彼らを意識して発言し、さらなる立憲攻撃をたきつけたようにも聞こえる。いわゆる「犬笛」ってヤツだ。
さらに驚いたのは「政治とカネ」を巡る高市の応答である。


















