秋田・岩手で過去最高の水準…クマ被害と住宅着工激減の構造的な関係

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 クマによる人身被害が深刻さを増している。

 環境省が11月19日付で公表した速報値によれば、全国で177件、被害人数197人、死亡者12人と過去最悪の水準が続いている。その中でも秋田県が49件・56人の被害、死亡3人、岩手県が33件・34人の被害、死亡5人と、突出して重い数字を示している。

 この2県を住宅業界から見ると、まったく別の深刻な問題が浮かび上がる。国土交通省の建築着工統計(2024年)によれば、秋田県と岩手県は住宅着工数が大きく減っており、とりわけ若い世帯の流入と密接に結びつく貸家(賃貸住宅)着工数の減少が著しい。

 24年の貸家着工は、秋田で769戸(前年比▲34.4%)、岩手で2487戸(前年比▲22.2%)と、大きく落ち込んでいる。

 もちろん、住宅着工の落ち込みが、直接、クマ被害の増加を招いているわけではない。野生動物の生態変化や森林環境、気候要因など複合的に影響しているのは間違いない。しかし、地域の縮退が進む場所ほど生活圏の外縁が弱まり、野生動物との境界が曖昧になりやすいという構造的な関係も否定しきれない。

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